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チアガールVSテキサスコップ頑張れ!グムスン恋の罠ヒットマンつぐない譜めくりの女王妃の紋章 [2008年4月に観た映画]

『チアガールVSテキサスコップ』  DVD(レンタル)
“MAN OF THE HOUSE” (2005・アメリカ) 1h40
監督 : スティーヴン・ヘレク  製作総指揮・出演 : トミー・リー・ジョーンズ
出演 : クリスティナ・ミリアン、ポーラ・ガーセス、モニカー・キーナ、ヴァネッサ・フェルリト、ケリ・ガーナー、アン・アーチャー、セドリック・ジ・エンターテイナー

[カチンコ]『ノーカントリー』で激シブの保安官を演じていたトミー・リーがどんな事になっているのか気になったので観ました。

[カチンコ]殺人現場を目撃したため命を狙われる羽目になったキャピキャピでムンムンのチアガール5人組。
彼女達を保護する役目を仰せつかったテキサスレンジャーのオジサンとの間で繰り広げられる世代間ギャップ、と言うよりもはや異人種間ギャップコメディ。

何かと対立するガールズとオジサンですが、そこは映画ですから次第に理解を深め信頼を築きます。
オジサンには一人娘がいて、丁度ガールズと同じ年頃。
父娘の関係は少しギクシャクとしていますが、オジサンがガールズのアドバイスを受けてイイ感じの方向へと向かいます。
ガールズもガールズなりの悩みを抱えていたりいなかったりしますが、オジサンの助けを借りたり借りなかったりで、解決したりしなかったりします。

それらのアットホームなコメディが、シリアスな殺人事件と協調しているかと言うと、そんな事は有るような無いような感じですが、お気楽に観れるアメリカンコメディとして十分に楽しめました。

何よりガールズにキレイどころを揃えているところが良かった。
それとトミー・リーのしかめっ面はコメディとの相性抜群だったり、
セドリック・ジ・エンターテイナーがかつてのマーティン・ローレンスを思い起こさせて面白かったりします。___________________________________________________________________________________

『頑張れ!グムスン』  DVD(レンタル)
“SAVING MY HUBBY” (2002・韓国) 1h31
監督・脚本 : ヒョン・ナムソプ
出演 : ぺ・ドゥナ、キム・テウ、チュ・ヒョン

[カチンコ]ぺ・ドゥナ嬢出演という事で観ました。

[カチンコ]新妻が愛する夫の危機を救うため、赤子を背に真夜中の繁華街を疾走する奮闘ぶりを描くミッドナイト・コメディ。

新妻が走り回る中で様々な人に出会い、助けられたり危機に陥ったりします。
それらのエピソード全てがクライマックスに向かって収束し大団円を迎えれば良かったのですが、
この映画では一応主人公一家に大団円はやってくるものの、後に残されたエピソードはとっちらかった状態。
力技でのハッピーエンドという感じもしなくは無いですが、ぺ・ドゥナ嬢が相変わらずキュートだったので個人的には満足です。
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『恋の罠』  シネマート新宿 スクリーン2
“FORBIDDEN QUEST” (2006・韓国) 2h19
監督・脚本 : キム・デウ
出演 : ハン・ソッキュ、キム・ミンジョン、イ・ボムス、オ・ダルス

[カチンコ]実直なお役人だった主人公が官能小説家としての才能に目覚め、稀代の売れっ子作家となるが、その題材に大きな問題が有り。

[カチンコ]軽い感じの艶話のコメディとしてお話しは展開します。かなり面白かったのですが、問題が発覚してから物語は急展開を見せます。
あまりの急展開に艶話とのギャップが大き過ぎてちょっとついていけませんでした。

[カチンコ]ハン・ソッキュ氏演じる作家は王妃と有ってはならぬ関係になってしまったために王様の怒りを買い、罰として王妃付きの官吏(内侍)となることを命じられます。
それは何を意味するのか?
男であってはならないという事です。つまりは、ナニをナニするのです。その場の準備は万端整っています。
この世の人類のほぼ半数がゾッとするシーンです。

さて、作家はどうなってしまうのでしょう?
『オールド・ボーイ』での、あの舌を引きちぎるシーン以上の凄惨なシーンが繰り広げられるのでしょうか?
それは観た者のみぞ知る。という事です。__________________________________________________________________________________

『ヒットマン』  新宿オスカー劇場
“HITMAN” (2007・アメリカ) 1h33
監督 : ザヴィエ・ジャン
出演 : ティモシーオリファント、オルガ・キュリレンコ、ダグレイ・スコット

[カチンコ]仕組まれたロシア大統領暗殺。暗殺を成功させたかに思えたヒットマンが逆に命を狙われ。
当然反撃するヒットマンの前に運命の女性が現れ。
といった、ある種定番のアクションモノ。

アクションは一定の水準はクリアーしていると思います。ただ、残念ながら印象に残るものはあまり有りませんでした。
その中ではロシアの教会(だったっけか?)に最新鋭っぽい軍用ヘリからの機銃掃射のシーンは、『パトレイバー2』だったり、その亜流の『マトリックス』だったりを思い起こさせてカッコよかったです。

ヒットマン同士が四つ巴のバトルを繰り広げるシーンが有りますが、
最初4人がそれぞれ別のヒットマンに銃を突きつけます。ジョン・ウー作品でお馴染みのシーンです。
でもどーゆー事なのか?よく分かりませんでした。    
狙われているヒットマンは1人ですから1vs3の構図になるはずなのに、1vs1vs1vs1に何故なるのか?
しばらく経ってから気付いたのですが、狙う側3人のヒットマンにはそれぞれに「1人のヒットマンを殺れ」の指令が下されていて、で現場に行ってみたらヒットマンが3人もいてビックリ。といった事だったんでしょうか?
指令した側の正確さを欠く指令とトリプルブッキングが生み出したアクションシーンとして思い返してみると結構笑えます。

[カチンコ]長らく映画界の悪役から遠ざかっていたロシアが、現実問題のここ最近の不穏な状況から悪役に復帰。
一方、永らく映画界の正義の味方だったアメリカが事件の裏側で暗躍している得体の知れない存在として描かれているのが、21世紀の世界だなぁという感じがして面白かった。

この映画の中の正義の味方はインターポール(ICPO、国際刑事警察機構)。
日本ではムッシュ・ゼニガメこと銭形幸一警部が所属している組織として有名だと思います。
このインターポールという組織には捜査権や逮捕権は無く、国際事件に関する情報を提供する場でしかない。
と、その昔「水曜ロードショー」で『カリオストロ』を放映する度に解説のコーナーで水野晴郎さんが仰っていたのを憶えています。
その教えを真に受けてここまで生きてきました。
しかしこの映画ではかなり強気でロシアの警察と捜査権を主張しあいます。
どーゆー事だ?と、ウィキペディアを見ましたら、捜査権も無い事は無いみたいです。
と言って、世界各国に出向いて事件を捜査しまくる天下御免のインターポール。と言うわけでもないみたいです。
やはりここは世界の警察にお詳しい水野晴郎さんに解説をお願いしたい所です。
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『つぐない』  シネ・リーブル池袋1
“ATONEMENT” (2007・イギリス) 2h03
監督 : ジョー・ライト
出演 : キーラ・ナイトレイ、ジェームズ・マカヴォイ、シアー・シャローナン、ロモーラ・ガライ、ヴァネッサ・レッドグレーヴ

[exclamation]ネタバレ度高めになっております。

[カチンコ]無垢な妹がその潔癖さ故に姉とその最愛の人を不幸のどん底に突き落とす。
それがどれほど残酷な事だったかを知った彼女のつぐない。

[カチンコ]この映画はただのメロドラマなのか?それとも第2次大戦を舞台とした大河ロマンスなのか?
その判断が付かず居心地の悪さを感じていました。
それが物語が最終章、と言うより作者あとがきの段階になって、
「なるほどっ!」と、腑に落ちました。
それまで「ンな、アホな。」や「どーゆーこと?」だった事が収まる所に収まる。
それはバラバラだったパズルが一気に完成したかの如くです。

この感覚は『シックス・センス』を思い出しました。
『シックス・センス』ほどのオチの解説が無いのが不親切と言えますが、
観た人がそれぞれの解釈が出来る。という点でより大人の映画になっているのではないでしょうか。

この映画自体全てが作家となった妹が書いた小説『つぐない』そのもの。
その小説の映画化、では無くて映像化。
視覚によって小説そのものを読ませる。という事を目論んだのだと思います。
つまりは元々がメロドラマでも大河ロマンスでもなくて、妹自身が引き起こした事件の顛末と真相を描いた贖罪の小説を読んでいるという事ではないでしょうか。

この小説がノンフィクション(妹が知っている事や思った事)とフィクション(妹が知らない事、別の人の感情など)を織り混ぜて書かれています。
フィクションでは「?」な部分も多々有ります。
特に姉が恋に落ちる所などはかなり唐突に思えました。
それと戦場での長回しのシーンはかなりよく出来ています。長回しの中に馬の演技を入れるというとんでもない事までしています。しかし何故そこで長回しをしたのかよく分かりませんでした。

でも映画ですので疑問に思っても、小説のように行ったり来たりが出来ません。そこに謎と不満を感じる事になります。
しかし最後で「これは小説なのである。」という事をバラします。
そうする事で、姉の恋心を妹は知らなかったので、それが唐突に起こったとしか思えなかったという事と、
長回しのシーンは戦場の混沌を伝える小説的描写を映像として見せた。という事が分かります。
映画のウィークポイントだと思われる所で謎や不満を感じさせ、そのウィークポイントを逆手にとってラストでそれら全てを解消してみせる。
その計算し尽くされた物語の構成は憎たらしいほどです。

そして、フィクションを織り混ぜた事により、ラストはラブロマンスとして物語を終わらせる。という離れ技をやってのける。
このラスト5分ぐらいでやられちゃいました。オスカーノミネートも十分納得の作品だと思います。
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『譜めくりの女』  シネスイッチ銀座2
“LA TOURNEUSE DE PAGES” (2006・フランス) 1h25
監督・脚本 : ドゥニ・デルクール
出演 : カトリーヌ・フロ、デボラ・フランソワ、パスカル・グレゴリー

[カチンコ]ピアノ少女からピアノおばさんへの恨み節。

その恨み節は相当根深いです。
この手の映画には珍しくその原因が冒頭に描かれ、それは傍から見ると何もそんな事であそこまでしなくても。とも思えます。
ですからミステリー、サスペンスとして観ると少し弱く感じます。

この映画で描きたかったところは別に有るのかも。
恐らく少女の恨みを買ったピアノおばさんは、自分が何故恨みを買い、仕打ちを受けたのかは一生分からないと思います。
おばさんにしてみればそれぐらい些細な事でした。
しかし少女にしてみれば、その後の人生を懸けた一世一代の大勝負の場所だったのです。
それをおばさん(と言うより、もう1人とんでもなくデリカシーの無いおばさんがいて、むしろ少女の恨みはそちらに向けられるべきだと思えます。)によって踏みにじられてしまった。
誰かにとっての些細な事は、誰かにとっての一大事件と成り得る。という事でしょうか。

[カチンコ]『地上5センチの恋心』で夢見る夢子オバサマを演じていたC・フロがこの映画では貫禄たっぷりのピアニストを演じていて実際にピアノも演奏しています。
その腕前はド素人目からするとかなりの腕前。

劇中で使われている楽曲は、ストーリーに沿ったものが使われているんでしょうか?
クラッシック音楽に詳しいとまた別の楽しみ方が出来るのかもしれません。__________________________________________________________________________________

『王妃の紋章』  東劇
“CURSE OF THE GOLDEN FLOWER” (2006・中国=香港) 1h54
監督・脚本 : チャン・イーモウ
出演 : チョウ・ユンファ、コン・リー、ジェイ・チョウ、リィウ・イエ、チン・ジュンジェ

[カチンコ]王族の内輪もめ。

歴史に基づいたお話しなんでしょうか?勉強してから観ればこの映画で語られようとしているメッセージも伝わってくるのかもしれません。
全くの不勉強で観た正直な感想は、「どーでもいい」。
ヒガミ根性が過分に含まれていますが、王族の贅を尽くした暮らしぶりが腹立たしい。
ましてそんな中で内輪もめされても「勝手にどーぞ」としか思えませんでした。

可哀相なのは王族の内輪もめの割を食って数多くの兵士が無駄死にをいたします。
しかしそこはめでたい宴席が行われようとしている宮殿の中。
そのおびただしいほどの死体を片付けて宴席のセッティングをしなければなりません。
その際の宮廷使いの方々の仕事ぶりの手際のよさには感動いたしました。

[カチンコ]見所は王妃と宮廷使い女子部の半チチファッション。殿方必見と言えましょう。
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三谷幸喜監督最新作『ザ・マジックアワー』今からとても楽しみなのですが、公開は6月7日。
それまではこちらを見て気長に待つことにします。

ロスト・チルドレンマッドマックス魔法にかけられてノー・カントリーモンゴル妻の愛人に会う [2008年4月に観た映画]

『ロスト・チルドレン』  DVD(レンタル)
“LA CITE DES ENFANTS PERDUS” (1995・フランス) 1h53
監督・脚本 : ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ
出演 : ロン・パールマン、ジュディット・ヴィッテ、ドミニク・ピノン、ダニエル・エミルフォルク

[カチンコ]レンタル店でDVDが安く借りれる日でした。ならばなんか観なきゃ損だという事で店内をウロウロした結果、そういえばこれ観てなかったなぁと思い観てみました。

[カチンコ]圧倒的映像で見せるダークファンタジー。

[カチンコ]映像は素晴しかったです。造形、色使い、光と影(主に影ですが)のコントラスト。
この映像世界に影響を受けた人はかなりいるだろうと思います。

CGのモーフィング(ある形が別の形に変形する様を見せるCG技術。『ターミネーター2』のT‐1000、最近では『ライラの冒険』のダイモンが姿を変えるシーンで使われていました。)が見れますが、1995年当時でここまでの技術があったのかと驚くほどよく出来ていました。今見ても全く遜色ありません。

[カチンコ]お話しはファンタジーと割り切って観れば面白いんだろうと思いますが、正直その面白さがよく分かりませんでした。
冒険活劇的要素も有ります。そっちを前面に出してくれれば自分ももう少し楽しめたと思います。
パッケージの裏面のあらすじに、「“一つ目族”に弟をさらわれた怪力の大男が少女とともに弟を救出に向かう。」とあり、それを読んでそっち方面を期待しすぎてしまったのかもしれません。
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『マッド・マックス』  DVD(レンタル)
“MAD MAX” (1979・オーストラリア) 1h34
監督・脚本 : ジョージ・ミラー
出演 : メル・ギブソン、ジョアンヌ・サミュエル、ヒュー・キース・バーン、ロジャー・ウォード

[カチンコ]『マッド・マックス』シリーズも観た事が無いので観てみました。

[カチンコ]荒削りなバイオレンスアクションムービー。

本当に荒削りな映画でした。
自分達のやりたい所(バイオレンスとカーアクション)はこだわり抜いて見応えのあるシーンになっていますが、それ以外の興味が無い所はややおざなり。
その荒削りな所が魅力といえば魅力だと思います。

[カチンコ]復讐モノですが、復讐モノは主人公が復讐に至るまでいかに貶められ辛酸を舐めるか(過程)、その辛酸が酷ければ酷いほど復讐を成し遂げた時のカタルシスが倍増する(結果)。という事が有ると思いますが、その過程を容赦なく描きすぎて結果に至るまでに観客を置き去りにしてしまう作品も時にございます。
この映画の場合において観る前のイメージでは、過程も結果もとんでもない事になっているんだろうと思っていました。
確かに両方とも凄惨な事になっています。しかしまだ製作者にそこら辺のモラルが有ったのか、それらの見せ方は現在の映画と較べるとかなりおとなし目になっております。
当時としてはこれでもモラルの一線を越えていたのかもしれませんが。

[カチンコ]M・ギブソンが若い。当然ですが。硬めの演技も若さならでは。
この映画はM・ギブソンの原点なんだなぁと思います。
熱い男ナイス・ガイ・メルが、ある境界線を越えると誰にも止められない残虐な男マッド・メルに変貌する。
熱さと狂気が表裏一体で混在する。その基本キャラでトップスターまで上り詰めた気がします。

最近では、実生活でもそんな人だったんだと思わせるエピソード満載のメルなのでしたぁ~。
平日朝の7時55分ぐらいの感じで終わらさせていただきます。
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『魔法にかけられて』  新宿オデヲン座
“ENCHANTED” (2007・アメリカ) 1h48
監督 : ケヴィン・リマ  製作 : バリー・ソネンフェルド
出演 : エイミー・アダムス、パトリック・デンプシー、レイチェル・カヴィ、スーザン・サランドン、ジェームズ・マーズデン、ティモシー・スポール、イディナ・メンぜル

[カチンコ]ディズニーのおとぎの国の女の子が現実のニューヨークにやってきて。
正直、女の子と言うにはやや語弊がある感じもしなくは無いですが、それはそれで置いといて。

[カチンコ]もっとディズニーアニメらしいドタバタなコメディを想像していましたが、らしくない方向にお話しは進みます。
かなり意外でしたが、後で製作が『アダムス・ファミリー』『メン・イン・ブラック』のバリー・ソネンフェルドと分かって、そりゃ一筋縄で行かないわ、と納得しました。
でも最後はほぼ全員がハッピーエンドでやはりディズニーらしくて安心します。
公園(セントラル・パーク?)がディズニーランドのパレードと化すシーンもディズニーらしい。

[カチンコ]冒頭のアニメのシーンで出てくる怪物は、恐らくシュレックがモデルではないでしょうか。
『シュレック』で散々ネタにされたお返しをここでしているような気がします。
それでもドンキーを出さない所がディズニーらしい。

[カチンコ]ディズニー系の2本の映画『WALL‐E/ウォーリー』の特報と『ナルニア国物語/第2章』の予告が見れました。
僭越ながらそれについて思う事を。

何故にディズニー系の予告は本編のダイジェストの様になってしまうんでしょう?
予告を見ればその内容がほとんど分かってしまい、本編を観る気がなくなってしまう。
それは予告としていかがなものかと思います。
『WALL‐E』の特報第1弾は素晴しいです。HPで見れます。
しかし、今回の特報第2弾で既にダイジェスト度は高め。12月公開ですからこの先どこまでダイジェストする気なのか?恐ろしいです。
現に『ナルニア』はほぼダイジェスト化しています。
『ナルニア』は原作が世界的に超有名なので、いまさら秘密にしたってどーもこーもないのかもしれませんが、原作を読んでいない者にとっては興ざめしてしまう所も無くは無いです。

余談ですが、個人的に予告で印象に残っているものといえば、『ロード・オブ・ザ・リング』の、

指輪を探せ
指輪を探せ
指輪を探せ

でしょうか。実際には指輪を捨てに行く物語でしたけど。サウロン目線の予告だったのでしょうか?
『指輪物語』の事は全く知りませんでしたが、この予告を見てこれはタダモノじゃねぇなと直感した事を憶えています。
その事を思い出したら無性に見たくなって(予告だけ)DVDを引っ張り出しましたが、
特典映像で入っているのはアメリカ版の予告だけでした。
何やらこの予告はその「指輪を探せ」が内容に反するという事で、原作ファンの方たちの評判が良くなかったようです。
それに配慮したのでしょうか?それでなくても日本公開版は色々と有りましたから。
でもインパクトがあって本編が観たくなる予告だったと思います。
今となっては確認出来ないのが残念です。

それとは別に2002年の台湾映画で『藍色夏恋』という映画がございます。
その予告も素晴しかった。
多くを語らずミステリアスな部分を残し、本編を観ずにいられなくなる予告でした。
本編も予告に負けず、瑞々しい青春映画で良い映画でした。

これらの映画の様に、ディズニー系の予告を作っている方には是非とも予告を見たら本編を観たくなるような予告を作っていただきたく思います。

本当に僭越でした。スイマセン。
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『ノー・カントリー』  新宿アカデミー
“NO COUNTRY FOR OLD MEN” (2007・アメリカ) 2h02
製作・監督・脚本・編集 : ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
出演 : トミー・リー・ジョーンズ、ハビエル・バルデム、ジョシュ・ブローリン、ウディ・ハレルソン、ケリー・マクドナルド

[カチンコ]追われる男と追う男。そして追われる男と追う男を追う男。

[カチンコ]追う男たちのプロフェッショナル振りが最高でした。
大金を持ち逃げした男の残した僅かな痕跡で男を追い詰めてゆく殺し屋。
その殺し屋が残した僅かな手掛かりで犯人像を絞り込む保安官。

そんなプロの姿を観察するかのように静かに描き出し、観る者の期待を徐々に上げておいて、
最後はスルッとかわします。
さすがはコーエン兄弟。バリー・ソネンフェルド以上に一筋縄では行きません。

1980年代に入ってアメリカ全体を覆う暴力の影は、もはや前時代を生きてきた保安官の手には負えない所まで覆い尽くされてしまった。
という事なんでしょうか?
それは殺し屋と保安官の直接対決で描き出すことも出来たと思いますが、それを敢えてやらない所がコーエン兄弟らしい。
そのかわし具合がたまらない。と、思う人もいると思いますが、自分としては直接対決を観たかった。

[カチンコ]追う男J・バルデムに注目が集まっていますが、追われる男J・ブローリンも良かった。
一般市民からしたらかなりのワルのはずですが、殺し屋の前では一歩(二歩?三歩?)及ばず。
そのバランスが絶妙だったと思います。

[カチンコ]2007年度アカデミー賞作品賞受賞。
これだけ血塗られた作品が作品賞とは意外な気がします。
それならば『グッドフェローズ』の時にマーティン・スコセッシ監督にあげとけば、『ディパーテッド』で初受賞なんて事にならないで済んだのになぁ。と、思います。
しかし1990年度は相手が悪すぎました。
その相手は『ダンス・ウィズ・ウルブス』。
“映画界のお祭り”でもあるアカデミー賞では、『ダンス・ウィズ・ウルブス』にオスカーゴーズするのが正しいと思います。

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それにしてもスゲェ面子。
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『モンゴル』  渋谷TOEI②
“MONGOL” (2007・ドイツ=カザフスタン=ロシア=モンゴル) 2h05
監督・脚本・撮影 : セルゲイ・ボドロフ
出演 : 浅野忠信、スン・ホンレイ、アマデュ・ママダコフ、クーラン・チュラン

[カチンコ]13世紀、モンゴル帝国を築き上げたチンギス・ハーン。まだテムジンと呼ばれていた青年時代のお話し。

[カチンコ]ロシア人のS・ボドロフ監督、で歴史モノ。
これは絶対に難解に違いない。と思い、チンギス・ハーンの事だけは一応少しだけ勉強して(ウィキペディアを見ただけですが。)から臨みました。

全然難解ではありませんでした。むしろ娯楽大作。
後に一大帝国を築く男。その青年時代、雄大な自然の中で繰り広げられる血なまぐさい合戦を交えて描く一大スペクタクルなお話しでした。

[カチンコ]チンギス・ハーンの事はほとんど知りませんでした。
ウィキペディアで読むと、その半生はほぼ戦いに明け暮れています。
近隣諸国を征服するための戦い。そのモチベーションはどこから来るのか?
それが自分にとっては謎でしたが、この映画ではそこまでは描かれていませんでした。

映画では青年テムジンが愛する家族と仲間を守るために、かつて仲間、盟友であった者との死闘を余儀なくされ、その死闘を乗り越えて部族統一を成し遂げるところまでが描かれています。

その先が知りたかったのですが。
思うに、部族を統一し続けるために近隣諸国との戦いを繰り返していたのではなかろうか?
バラバラであった者たちを一つにまとめるのには、一つの共通する敵を作ることが一番手っ取り早い。
その事を藤子・F・不二雄先生が『イヤなイヤなイヤな奴』という作品の中で描かれています。
それが自分としては一番納得がいきます。
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『妻の愛人に会う』  シアター・イメージフォーラム シアター2
“DRIVING WITH MY WIFE'S LOVER" (2006・韓国) 1h32
監督・脚本 : キム・テシク
出演 : パク・クァンジョン、チョン・ボソク、チョ・ウンジ

[カチンコ]『韓国アートフィルムショーケース2008』最終作。

記録的猛暑の日。
男は妻の愛人に会いに行く。
愛人は男の妻に会いに行きチョメチョメ。
そして男は愛人の妻に会い・・・チョメチョメ。
という艶話なコメディ。

[カチンコ]アートとコメディの相性が悪いのは、北野武監督作品でよーく分かっていましたので、覚悟はしていました。
個人的な感想ですが、やはり相性はよろしくありませんでした。

そもそもこの映画がコメディなのか?アートってなんなのか?
考えても答えは出そうにありません。諦めます。

でも、この映画は自分的には満足です。チョ・ウンジ嬢が出ていたので。
おまけにお宝映像も見れましたので大満足です。
DVDが出たらもしかしたら買っちゃうかも。

悲しみが乾くまで黒い家フィクサーさらば、わが愛/覇王別姫永遠の魂ブラックサイト [2008年4月に観た映画]

『悲しみが乾くまで』  シネカノン有楽町1丁目
“THINGS WE LOST IN THE FIRE” (2008・アメリカ=イギリス) 1h59
監督 : スサンネ・ビア
出演 : ハル・ベリー、ベニチオ・デル・トロ、デヴィッド・ドゥカブニー、マイカ・ベリー、アレクシス・リュウェリン、アリソン・ローマン、ジョン・キャロル・リンチ、オマー・ベンソン・ミラー

[カチンコ]夫を不慮の事故で亡くした女性。その夫の親友で薬物中毒の男。
片や夫、片や親友を亡くした二人の心模様を静かに見つめる人間ドラマ。

[カチンコ]どこに物語が進んでゆくのか、あっち行ったりこっち行ったりフラフラと話しは進みます。
そしてどこかに着地します。それはどこなのか?よく分かりませんでした。
それが人生そのものなのかもしれません。
我が身を振り返ってみるにそんなもんだよなぁ。と、痛感いたします。

人の心もよく分かりません。特にご主人を亡くされた女性はそのせいなのか、ワガママし放題。
その行動には不可解な点も多々有りますが、その不可解こそが人間というものなのかも。
映画としてはどうなんだろう。とも思いますが。

内容は今イチ掴めませんでしたが、登場人物、それを演じる俳優さんは良かったです。
久し振りに見るD・ドゥカブニーも良かったですが、
何と言ってもB・デル・トロが相変わらずカッコイイ。
『トラフィック』でのオスカー受賞後、もうひとつブレイクしきれていない感じがするので残念に思っていたのですが、今後はチェ・ゲバラになったり狼男になったりするようです。
あの唯一無二の得難い存在感で、これからもっと御活躍される事と思います。

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『黒い家』  池袋シネマロサ2
“BLACK HOUSE” (2007・韓国) 1h44
監督 : シン・テラ
出演 : ファン・ジョンミン、ユソン、カン・シニル、キム・ソヒョン

[カチンコ]善良なる人v.s.邪悪なる人。

[カチンコ]日本の小説が原作。そして森田芳光監督の『黒い家』(1999年)のリメイク。
森田監督の『黒い家』は観ているのですが映画館で観たきりなので、その内容はまばらにしか憶えていません。
そのまばらな記憶によると、この映画はかなり日本版とは変えているような感じがします。
どこがどう変わっていたのか詳しくは分からないのですが。

[カチンコ]邪悪なる人は怖かった。何が怖いって、邪悪な行為を自分では邪悪と認識していない所。
そこを突き詰めた結果、最後はフレディやジェイソンの様なホラーアクションになってしまったのが残念。フレディ、ジェイソンが好きなお方は楽しめそうな濃いい感じに仕上がっていると思います。

胃がキリキリと痛くなる精神的怖さの方に行けた内容だと思いますが、ハリウッドを意識しちゃったんでしょうか。

[ハートたち(複数ハート)]突然ですが、シネマロサはいい映画館です。
年々、個人的好きな映画館ランキングの上位にランクアップされてきています。
因みにロサとはスペイン語で薔薇の意味です。

立地条件はあまりよろしくはございません。外見も少し妖しげな感じもしなくは無いです。
その昔、一時期大人の映画館だった面影が残っているような。
しかし館内はとても清潔。特にトイレはいつもキレイです。(当然ながら片方にしか入った事が無いのですが。)
客席も広すぎず狭すぎずで丁度いい感じ。
座席も新宿のとある映画館と較べたら夢のような座り心地。
基本的に入れ替え制ではないので好きな時に行って、いたければいつまででもいられます。
客席内飲食自由なのも自分としてはとても嬉しい。
係員の方の接客態度も好印象。某シネコンのバイト君たちにそこは是非とも見習って頂きたく思います。

これだけ褒めちぎるとどこぞの回し者かと訝しがられそうですが、別にシネマロサの関係者ではなく、縁も所縁もありません。
ただ、個人的にとっても居心地のいい映画館なのです。

残念な事に、ここ最近は行くと大体空いています。そこが自分としては良くもあるのですが。
たまたま自分の行った時だけ空いていたのかもしれません。
しかしこの6月に東京メトロ副都心線開通に伴い、渋谷にお客さんが流れてしまい、更なる観客減少の危惧がございます。
でもシネマロサには末永く居心地のいい映画館であって欲しい。
頑張れ!シネマロサ!
チケットはチケットショップで買うし、飲食物はコンビニ等で買い込んでくる。映画館にとっては全く利益の上がらない自分ですのでせめて応援だけでも。

という事で、次の映画もロサで観ちゃいました。

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『フィクサー』  池袋シネマロサ1
“MICHAEL CLAYTON” (2007・アメリカ) 2h00
監督・脚本 : トニー・ーギルロイ  製作総指揮・出演 : ジョージ・クルーニー  製作・出演 : シドニー・ポラック
出演 : トム・ウィルキンソン、ティルダ・スウィントン

[カチンコ]三倍返しの男、マイケル・クレイトン。
その男に喧嘩を売らざるを得なかった大企業専任の女性弁護士。その喧嘩の結果は?

[カチンコ]骨太なドラマです。どっしり構えてじっくりと見せる演出。
それに応えて重厚な演技を見せる出演者。
社会で生きる者の悲哀を描き出す物語。

そこにヒーローはいません。いるのはただの人間。
金のためなら、死んだ者の望みなど平気で捨てられる人間。
会社のためなら、会社に不利益になるものはバッサリと切り捨てられる人間。
かと言って、冷酷なだけではありません。
人としての優しさ、弱さも持ち合わせた人間がそこにいます。

そんな人間同士のエゴとエゴがぶつかり合うドラマ。
そのドラマのラストシーンに爽快感はございません。
映画的決着は付きますが、後に残るのはジワーッと胸に広がる何とも言えないやるせなさ。
このスッキリとしないモヤモヤ感が大人って感じです。

[カチンコ]しかしジョジクル兄キはイイ映画に出ますねぇ。この映画も兄キの代表作の一本になりました。
なんか代表作だらけになってきた感じです。

『アウト・オブ・サイト』が一番好きかも。
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『スリー・キングス』。撮影中、監督とやり合って一躍その兄キっぷりを世に知らしめた記念碑的作品でもあります。ハリウッドジョジクル一家、子分その1のマーク・ウォールバーグも出ています。
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『オー・ブラザー!』。コメディでは『ウェルカム トゥ コリンウッド』も好き。
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一般的な代表作というと『オーシャンズ』シリーズになるんでしょうか。マット・デイモンは子分その2。
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オスカーゲット『シリアナ』。
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硬軟織り交ぜて良質な映画に出る兄キ。時に実験的映画に出ることも。
『フロム・ダスク・ティル・ドーン』で組んだロバート・ロドリゲス監督の『スパイ・キッズ』にチラリと顔を見せる義理堅さも兄キらしい。
で、主演も兼ねる監督次回作が何やらスポーツモノでロマコメ。
そのステップの軽さがカッコイイですジョジクル兄キ。
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『さらば、わが愛/覇王別姫』  ル・シネマ2
“覇王別姫” (1993・香港) 2h52
製作・監督 : チェン・カイコー
出演 : レスリー・チャン、チャン・フォンイー、コン・リー、グォ・ヨウ

[カチンコ]1920年代からの50年間、中国激動の時代。二人の京劇役者と一人の女性。

[カチンコ]名作の誉れ高い作品。熱狂的に支持される方が多数いる作品。
という事で観なきゃなぁと思っていたのですが、レンタル店で一度も手に取ったことすらなく、テレビでやっていてもチャンネルを合わせた事もありませんでしたが、ル・シネマでリバイバル上映されていたので観に行きました。

[カチンコ]観る前は、二人の男の愛憎劇がメインだと思っていました。
その面も有りますが、自分としては中国激動の時代に人々が何を考え、どのようにして生きてきたのかを主人公二人に重ね合わせて描いた物語のように思えました。
熱狂的に支持される方は、二人の男、特にレスリー・チャンに思い入れしているのだと思いますが。

確かにレスリー・チャンが良かったです。主役3人とも素晴しいですが、やっぱりこの映画の主役は入魂の演技を見せたレスリー・チャンなのだと思います。

[カチンコ]本編が始まる前に「フィルムに傷有り、音声も今イチ」のお断りが有りました。
確かにその通り。フィルムの継ぎ目(画面右上に印が出る所。)辺りの傷がひどかった。
ノイズもかなり目立ちました。
だからでしょうか1,200円のお値打ち価格。でもこのフィルム状態だったら1,000円でもよかったかも。
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『永遠の魂』  シアター・イメージフォーラム シアター1
“FOR ETERNAL HEARTS” (2007・韓国) 1h43
監督・脚本 : ファン・ギュドク
出演 : チョン・ギョンホ、チャ・スヨン、キム・ミンソン、チョン・ジニョン

[カチンコ]『韓国アートフィルムショーケース2008』の3本目。
これが一番の強敵だと踏んでいましたが、予想以上にメチャクチャ強かった。
終盤辺りまではやや押され気味ながらも何とか喰らい付いていましたが、
謎が明かされる段階になってその強さを全開させられると、全く太刀打ちできません。

どの部分が意味不明なのかよく分かりません。
どういった内容だったのかさえも自分には説明できないです。
それらを考える事もなんか面倒臭いです。
この事を「映画のバカの壁」と言うのかも。

何をどこ?どこが誰??誰は何???
ただでさえポンコツの思考回路が、完全に?マークに侵食、破壊されました。
完敗です。

という事でそっくりさん探しに逃避します。
キム・ミンソン嬢は、松たか子さんと石田ゆり子さんに似ています。
チャ・スヨン嬢は、蓮佛美沙子さん(『バッテリー』『転校生‐さよならあなた‐』)に感じが似ています。
このお二人を見れただけでとりあえず良しと思えます。
そして謎のキウイおばさん、この人が室井滋さんに激似。室井滋さんに清川虹子さんを少し混ぜた感じ。
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『ブラックサイト』  渋谷東急
“UNTRACEABLE“ (2008・アメリカ) 1h40
監督 : グレゴリー・ホブリット
出演 : ダイアン・レイン、コリン・ハンクス、ビリー・バーク、ジョセフ・クロス  

[カチンコ]ネットを使った殺人遊戯。

[カチンコ]『SAW』的要素強め。
なので、『SAW』はとりあえず2作目までは付き合って、それ以降ギブアップした自分にはかなりしんどかった。
じんわりと展開する雰囲気は良かったんですけど、残酷描写がキツ過ぎました。
『黒い家』と、この映画を観てしまうと人間不信になりそうです。

[カチンコ]ラストでD・レインが見せる行動にはどういった意味があったんだろう?
カッコよかったんですけど、若干意味不明。
殺された同僚への弔いなのか?FBIはどんな事があっても犯人を捕まえてみせる。という意思表示なのか?無意識にネット殺人に加担した人たちへの警告なのか?
そう言えば物語の途中で、DVDの違法コピーにおけるFBIからの警告。という前フリらしきものがあったのを思い出しました。警告が有力かも。

[カチンコ]邪悪な空気が渦巻く中において、オアシスとも言える存在がC・ハンクス。
トム・ハンクスのご子息にあられます。顔も時折チラッと面影が見えますが、その声と喋り方は正にトム・ハンクス。どんよりと重い空気が流れる映画の中ですっかりと和まさせていただきました。

《明日への遺言》《東京オリンピック》《ダージリン急行》《ペネロピ》《Sweet Rain 死神の精度》《ザ・フィースト》《ジェリーフィッシュ》《クローバーフィールド HAKAISHA》 [2008年4月に観た映画]

『明日への遺言』  池袋シネマ・ロサ1
(2007・日本) 1h50
監督・脚本 : 小泉尭史
出演 : 藤田まこと、ロバート・レッサー、フレッド・マックィーン、リチャード・ニール、冨司純子

[カチンコ]反戦映画。の面ももちろん有るんだろうけど、戦争及び敗戦という事態の中でどれだけ気高く生きられるか。また、人生を気高く生きる事の意味を岡田資(おかだ・たすく)中将、その人の生き様を描くことで現代日本人への教訓とす。の面の方が強いような気がする。

確かに岡田中将という人格気高き御仁を戦争と敗戦の中でしか生かせず、そして亡くした事はその後の日本という国を形成する上において甚大なる損失であった。と、思えます。

しかしながら映画としては、戦争を描く事の難しさが如実に現れているように思いました。
映画というものは物事の一面を切り取ってみせるものだけれど、
その切り取られた一面だけではその全体像を見ることは難しい。
そこにこの映画に対しての違和感と、映画そのものの限界のようなものを感じました。

戦時中、日本が何をされたのかは描いているけど、日本が何をしてきたのかはあまり描かれない。
その両面を1本の映画で描くのは難しい事だとは思いますが、
やられたことに対しては声高に主張するけど、やった事に関しては覆い隠しているように思え。
それは、この映画で描こうとしている岡田中将の気高い生き様と矛盾する事のように思えました。

矛盾する事や理不尽な事がまかり通ってしまうのが戦争なのだ。という意味があるのかもしれません。戦争を全く知らない自分には分からない所です。

でも、今の世の中で戦争を描くには、『父親達の星条旗』『硫黄島からの手紙』でクリント・イーストウッド監督が示したように、戦争をそれぞれの面から見て、それぞれの立場に立って考えることも一つの方法なのではないかと思います。

この映画で伝えたかったメッセージとは見当違いなのかもしれませんが。

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『東京オリンピック』  シネマート六本木 スクリーン3
(1965・日本) 2h50
総監督・脚本 : 市川崑  脚本 : 和田夏十

[カチンコ]1964年、日本で開催された第18回夏季オリンピックの記録映画。

[カチンコ]今年の2月13日に永眠なされた市川崑監督(合掌)への追悼の意味があるのか、それとも国内で今イチ盛り上がらない2016年の夏季オリンピックの東京への誘致を盛り上げるために上映されたのか、その真意は分からないけど“愛の映画館”シネマート六本木でひっそりと公開されていたので観に行きました。

[カチンコ]「スポーツによる平和の祭典」というオリンピックの精神、「スポーツにおいては誰しもが平等である」というスポーツの精神に則って作られた映画のように思えました。

アジア初、日本で開催されたオリンピックの記録映画を作るとなれば、日本の威信を世界に知らしめるためにも「日本バンザイ!」的な内容を一部の政治家さんは望んでいたんだと思います。
それとともに国内においては愛国心に訴えかける映画を。とも思っていたかもしれません。
開会式で日本が登場すると何故か気分が高揚します。自分の心にも多少はある愛国心が呼び起こされた気がしました。

しかし市川崑監督はその一部の人たちの思惑に乗りませんでした。確かに日本人がメダルを獲得した種目の映像は多めになっていますが、それでも観ていて物足りなく思えるほど控えめ。
その辺りがこの映画が政治家さんに気に入られなかった原因なのかも。

あくまでオリンピックの精神、スポーツの精神に則ってこの映画を作られた市川崑監督の映画監督として、人間としての気概が感じられました。
その気概があったからこそ40年以上経った今でも記録映画として観れるのでしょう。
これが思惑通りの「日本バンザイ!」的内容だったら、日本人でも恥ずかしくて観れないと思います。

それとは別に時折見せる茶目っ気は、市川崑監督ならではと思えてユーモラスでおかしかった。
自転車競技(ロードレース)の熱戦が繰り広げられているのを横目に、縁側でボケーッとしている子供。全く競技には関係ないシーンなのですが、それを入れるユーモアセンス。お茶目だなぁ。

僭越ながら一つ注文をつけるとすれば、2時間50分ぶっ通しは長かった。休憩を入れて欲しかった。

[カチンコ]一つ不思議だったのが、開会式で各国入場の行進の際にどこの国の選手もほとんど足並みが揃っています。(キューバだけはバラバラでした。)中には決めポーズがある国も。
全体で練習する機会はほとんど無いと思いますが、1回ぐらいはどこかに集まって練習したんでしょうか?
そんな時間が有ったら、自分の競技の練習をしていたいはずだと思うけど。

学生時代、運動会などの行進の練習って嫌と言うほど何回もさせられたものですが、やはりオリンピックに出るほどの一流選手になるとぶっつけ本番に近い状態でもぴったりと合わせられるものなんですかねぇ。

[カチンコ]この日のシネマート六本木の”愛”は濃密でした。
何故なら『恋の罠』公開に合わせて主演のハン・ソッキュ氏来日、舞台挨拶有り。
ということで熱心なファンの方々が集い、濃厚な”愛”が渦巻き“愛のるつぼ”と化していたからです。
さすがに自分にはちょっと息苦しかった。
これでイ・ビョンホン氏やチャン・ドンゴン氏が来たらどーなっちゃうのかと思うと恐ろしくもあります。
また、強面系のソル・ギョング氏やソン・ガンホ氏が来たら、そっちは覗いてみたくもあります。
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『ダージリン急行』  新宿武蔵野館1
“THE DARJEELING LIMITED” (2007・アメリカ) 1h31
製作・監督・脚本 : ウェス・アンダーソン  製作・脚本・出演 : ジェイソン・シュワルツマン
出演 : オーウェン・ウィルソン、エイドリアン・ブロディ、アンジェリカ・ヒューストン、ビル・マーレイ、ナタリー・ポートマン

[カチンコ]3兄弟が“何か”を求めてインドを列車で旅します。

[カチンコ]その“何か”とは、W・アンダーソン監督の永遠のテーマと言ってもよい「人と人との繋がり」。
そのある意味ベタといってもいいテーマをいつもと同じくチョット変わった人たちと、かなり変わった人たちで描く、いつもながらの風変わりなヒューマンコメディ。

映画の登場人物もW・アンダーソン監督作品ではお馴染みの浮世離れした人たち。そしてリッチ。
金銭的、時間的な事を気にする事はなく、優雅にゆったりとインドを旅します。
W・アンダーソン監督っていいとこのお坊っちゃんなんだろうか?
「ケッ、金持ちがなに言ってやがんだ。」というツッコミ役が映画の中にいたらまた別の味が出てくるんだろうと思いますが、それはW・アンダーソン監督の中にはないんだろうなぁ。それが持ち味でもあるし。

[カチンコ]O・ウィルソン、E・ブロディを差し置いて、J・シュワルツマンがこの映画の中ではモテモテのプレイボーイ。それがはまっています。実生活でも実はモテモテなんじゃないだろうか?
実は2枚目だし、ウルウル眼(まなこ)で下から見上げる“必殺!豆芝アイズ!”で、世のご婦人方をメロメロにしているのかも。
某金融会社のCMに出ていたチワワのくぅ~ちゃんとのウルウル共演って面白そう。

気を付けて、次のターゲットはあなたかもしれません。“必殺!豆芝アイズッ!”
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[目]映画を観終わって外に出てフラフラと歩いていたら、俳優の光石研さんを発見。
何かの撮影中という感じではなく、すっかりと街並みに馴染み、人込みにまぎれていましたが、目ざとく見つけてしまいました。
さすがは俳優さん。生で見るとカッコよかったです。
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『ペネロピ』  テアトルタイムズスクエア
“PENELOPE” (2006・イギリス=アメリカ) 1h41
監督 : マーク・バランスキー  製作・出演 : リース・ウィザースプーン
出演 : クリスティーナ・リッチ、ジェームズ・マカヴォイ、キャサリン・オハラ、リチャード・E・グラント、ピーター・ディンクレイジ

[カチンコ]“ブタ鼻”の呪いをかけられたお姫様。その呪いを解く王子様は現れるのか?
映画なのでもちろん現れます。
そのときめきロマンスをメモリアルできるファンタジックでスウィートな映画です。

[カチンコ]正直な所、ときめきで、ロマンチックなメモリアルで、ファンタジックなスウィートさになかなか乗っかれませんでした。
この映画も『ダージリン急行』と同じ様にセレブな人たちが優雅に繰り広げるロマンチックコメディです。
どうもセレブというところに過剰反応をしてしまっていけません。ヒガミ根性が顔を覗かせます。

しかし、この映画はただのセレブなときめきロマンスメモリアルでは終わりませんでした。
王子様に秘められた謎。そこにちょっとヒネリを加えてくれます。それで助かりました。
ようやっと、スウィートで、ときめきファンタジックメモリアルなロマンスに乗っかれて、
そして二人は末永く幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし。のスウィートなときめきラストにも素直にメモリアルできました。

[カチンコ]王子様はJ・マカヴォイ。実際にいそうな貴族を思わせる端正な顔立ちで、少しダーティーでそれでいて謎めいていて、おまけにピアノが弾けるという王子様。
正にときめきファンタジックメモリアルな王子様。
この役と『つぐない』の悲劇の主人公で、ファンが急増することでしょう。

ちょっと前ならこの役はジョセフ・ファインズがやっていた可能性も有ったと思われます。
ん~、ジョセフ・ファインズだとここまでときめきロマンスはメモリアルできなかったかも。

[カチンコ]“ブタ鼻姫”の秘密を追いかける新聞記者役のP・ディンクレイジが上手い。声が渋くてカッコイイ。
残念なのは、こういったファンタジー的な作品でしかその2枚目演技を見れないであろう所。
『ナルニア国物語/第2章』に御出演という事なのでそこで観れるかもしれません。
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『Sweet Rain 死神の精度』  渋谷シネパレス2
(2007・日本) 1h53
監督・脚本 : 筧昌也
出演 : 金城武、小西真奈美、冨司純子、光石研、石田卓也、村上淳、吹越満

[カチンコ]死神につきまとわれる一人の女性。運命を握るのは死神のジャッジ。

[カチンコ]日本テレビ製作という事で、相変わらずのコテコテのお涙頂戴な映画だったらイヤだなぁ。と、思っていたのですが、この映画は意外とあっさりしていたので観やすかったです。
ただ、これは個人的な好みによるものなのですが、この映画は過去・現在・未来と、3つの話がリレー形式で構成されています。それが苦手。
一つの話しに慣れてきた頃に次の話に移ってしまう。登場人物に関連性があるので、少しは観やすかったのですが、それでも新しい話し毎に気持ちを切り替えていかなければならないのが苦手。

[カチンコ]死神につきまとわれた女性が『未来編』でとる死神への態度が今イチ不可解だった。
女性の愛した人たちは、ほぼ100パーの確率で不慮の事故死を遂げる。
そんな女性は死神の存在に薄々気付いている。
それならば死神は憎むべき存在。のはずなのに何故か死神に対して終始笑顔でフレンドリー。
なんなんだろう?ある種悟りを開いたんだろうか?

と、勘違いしていましたが観終わって数日たって遅ればせながら気付きました。
女性がとった行動は、女性が愛する子供と孫を死神から守るためだったという事です。
それは女性の笑顔の裏で、知恵をめぐらし死神と必死に闘っていたという事。
『ロード・オブ・ザ・リング』でミスター・フロドが心の中で常にサウロンと闘っていたのと似たような事が、この映画でも繰り広げられていたのです。
そこに全く気付きませんでした。

同じ女性でも過去の小西真奈美さんと、未来の冨司純子さんに若干違和感が有ったのも、
死神を欺くために冨司さんの方が強めな女性を装っていたからなのかも。
闘いが終わったラストでは過去の小西さんに近い女性になっていた様な気も今となってはします。
そこら辺の事も全く気付かなかった。

何故に女性の愛した人は必ず事故死を遂げてしまうのか?
それは何かの呪いなのか?悲しい運命なのか?ただの偶然なのか?
その説明があったら、その宿命を断ち切るための女性の笑顔の裏に隠された悲壮感が自分なんかにも分かりやすく伝わったのかもしれません。

[カチンコ]光石研さん、田中哲司さん、山本浩司さん、森下能幸さん。さすが日本テレビ製作、脇役陣が豪華。

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『ザ・フィースト』  シアターN渋谷 シアター1
“FEAST” (2006・アメリカ) 1h26
監督 : ジョン・ギャラガー  製作総指揮 : マット・デイモン、ベン・アフレック、ウェス・クレイブン
出演 : バルサザール・ゲティ、クリスタ・アレン、ナヴィ・ラワット、ジェニー・ウェイド、デュエイン・ウィテカー、クルー・ギャラガー

[カチンコ]好きな人はものすごく好きそうな、血がドバドバで、おまけにモンスターから飛び出るなんだかよく分からない液体がグチョグチョのヌルヌルなモンスターパニックアクション。

M・デイモンとB・アフレックが主催したコンテストから作られた映画ということです。
「へぇ~、M・デイモンとB・アフレックってこういうのが好きなんだぁ。」と、ちょっと意外。
そのM・デイモンとB・アフレックの趣味が反映されているのか、女優陣はまだ無名ながらキレイどころが揃っています。殿方の目の保養に最適です。

[カチンコ]モンスターパニックアクションの定石を外す方に向けて展開します。生き残るであろう人たちが早々に退場するのが最たる例ですが、そこらへんこのテの映画を観慣れていると意外性があって面白いかと思われます。

[カチンコ]ジェイ&サイレント・ボブのジェイことジェイソン・ミューズが早めの退場ながら出演。
珍しくジェイ以外の役ですが、やはりどこかジェイっぽい。

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『ジェリーフィッシュ』  シネ・アミューズ ウエスト
“MEDUZOT” (2007・イスラエル=フランス) 1h22
監督・脚本 : シーラ・ゲフェン  監督 : エトガー・ケレット
出演 : サラ・アドラー、ニコール・レイドマン、ゲラ・サンドラー、ノア・クノラー、マネニータ・デ・ラトーレ、ザハリラ・ハリファイ

[カチンコ]私生活も仕事もパッとしない女性の前に海から不思議な少女が現れて。
なんだかギクシャクしている新婚カップル。
頑固な老婆とベトナム人家政婦。の3つのお話し。

[カチンコ]『Sweet Rain 死神の精度』と同じく3つのお話しからなっていますが、こちらは同時進行で描かれるので、この映画の方が観やすかった。
物語的には3つのお話しが最終的に一つにまとまりません。登場人物は微妙に交錯しますが。
でも、それは不満にはなりませんでした。無理にまとめる必要もなかったと思うし。

人生山あり谷ありで、この映画の登場人物たちは谷にいる状態。
親子、夫婦、人種間でコミュニケーションがなかなか上手くいきません。でもそれを乗り越えて、それぞれがそれぞれでチョットだけ幸せになる物語。
みんながチョットずつ幸せであればこんなにハッピーな事はないんじゃないだろうか。と、思える映画です。
そんな映画がイスラエルという国で作られたことに意味が有ると思います。

[カチンコ]海から現れた不思議少女N・レイドマンちゃんが可愛い。くりくり眼でやることなすこと全てが可愛い。 

[カチンコ]歌手の平井堅さんのそっくりさんがいました。
セリフの無い完全にエキストラの方なのですが、かなり大きく映ります。
その激似具合はヒライケンジさんを遥かに凌駕します。
やっぱり平井堅さんってインターナショナルなお顔立ちなのですね。
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『クローバーフィールド HAKAISHA』  ワーナー・マイカル・シネマズ板橋 スクリーン8
"CLOVERFIELD”  (2008・アメリカ) 1h25
監督 : マット・リーヴス
出演 : マイケル・スタール=デヴィッド、マイク・ヴォーゲル、オデット・ユーストマン、ジェシカ・ルーカス、リジー・キャプラン、T・J・ミラー

[カチンコ]ニューヨークに『怪獣があらわれて』。
物語としてはそれしかないのだけれど、あそこまでやられたら参りましたと言うしかありません。

[カチンコ]”怪獣”をいかに“現実”の中に融合させるか。
それと、この映画の中で起こったことを”現実”の出来事として見せられるか。
その二つがこの映画の大きな命題だったと思われます。
それにはCGが大きな役割を果たしていますが、それを見せる手法は「一般の方が撮った衝撃映像!」での一点突破。
難点も多い手法ですが、それで押し切り通したのは感心しました。
「一般の方」感を出すための前フリはやや陳腐な感じがしましたが、ラストシーンに大きく関わってきます。
正直、感動はしませんでしたが、上手いなぁと思いました。

[カチンコ]手ブレ画面による乗り物酔いに注意。の警告有りですが、確かにそんな感じになりました。
映画館の大きなスクリーンで観るのは迫力が有って、ある種アトラクションとして楽しめると思いますが、大き過ぎるのは頭痛持ちの方にはかなりまずいと思われます。

この映画はビデオカメラによって撮影されたトップシークレット映像を観ている。という体(てい)なので、パソコンとかケータイとか小さい画面で見ると、よりその意図には合うのかもしれません。
それも一人でひっそりと部屋を暗くして観れば、何か見てはいけないものを見ている感じがして、また別の不気味さを味わえるのかもしれない。

[カチンコ]続編があるらしいけど、この続きよりもこの映画の中で起こった“現実”を今度は“物語”“映画”として観てみたい。
その監督にはやっぱりオリバー・ストーン監督でしょうか。
『JFK』の様に、なぜ怪獣はニューヨークにあらわれたのか?怪獣の正体は?を監督独自の政府陰謀説を絡めて描くもよし、
『ワールド・トレード・センター』の様に、ニューヨークで起こった惨劇の中での人々をドラマチックに描くのもよし。
O・ストーン監督なら力技で大風呂敷広げて、広げた風呂敷を更なる力技でたためそうな気がします。

[カチンコ]CG山盛りなのでエンドロールは長いですが、その長さを1曲の楽曲で一点突破します。
何やら『ゴジラ』っぽい感じの楽曲です。
『ファム・ファタール』で坂本龍一さんがブライアン・デ・パルマ監督に「ボレロ」っぽい曲だけど、「ボレロ」ではない曲を発注されてかなり苦労した。というエピソードが洩れ伝わっていますが、この曲もそんな発注がされたのでは?
『ゴジラ』を感じさせるが、『ゴジラ』ならざるものを。
そう考えると、『ゴジラ』のテーマ曲を作曲なされた伊福部昭氏は偉大なんだなぁと再認識しました。
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